iPhone 6 Plus 週次買取動向レポート

■サマリー

• 直近半年（2024年11月～2025年5月）のGEO買取データを見ると、128GBモデルは11月中旬～12月中旬まで3,780円前後で安定推移。12月23日週に約3,163円、さらに年末から1,620円へ急落し、その後は1,620円前後で横ばい（5月上旬まで）。64GBも同様に2,835円→2,449円→1,485円で年末急落後、1,200～1,500円帯で安定。16GBは500～600円台でほぼ動かず。
• JANPARAの「約130円」前後という数字は市場実勢とかけ離れ、実需把握にはGEOの動きを重視すべき。
• 年末年始の売り替え・買い替え需要に伴うユーザー放出が価格急落の最大要因であった点が最大の変化点。

■価格変動要因

1. 年末年始の買い替えシーズン

   • データ根拠：12/16週（128GB：3,780円）→12/23週（約3,163円）→12/30週（1,620円）と２週間で半値以下に。
   • 解説：iPhone 15シリーズ投入後、年末ボーナスでの機種更新需要が「旧機放出」を一気に加速。供給急増が買取相場を直撃。

2. サポート切れ・パーツ需給の変化

   • 背景：iPhone 6 Plusは2014年発売、iOSサポートは既に終了。部品調達はサードパーティにシフトし、純正部品需要が減少。
   • 解説：部品取り市場では「中身よりも筐体・フレーム取り」が主流。汎用のバッテリー/液晶交換パーツが安価で出回るため、買取業者の支払い余力が低下。

3. 新モデル発表による旧モデル価値の相対下落

   • 例：2024年9月にiPhone 16シリーズを発表／報道。
   • 解説：新機種発表直後は「比較的まだ使える旧機種」の需要も一時的に高まるが、6 Plusクラスはあまり選択肢に入らず、逆に値段を引き下げる要因に。

4. 為替・リサイクル規制

   • 為替動向は大手メーカー買取金額に間接的影響。円安が進行すれば、パーツ輸入コスト上昇で買取最高額を抑制。
   • リサイクル規制（例：EU WEEE指令改定）が部品リユース／スクラップの需給バランスに一時的に影響する可能性。

■今後の予測

• 短期（～2025年夏）：10～15％程度の上下変動はありつつも、128GBは1,500～1,700円、64GBは1,300～1,500円のレンジで横ばい推移。
  • 根拠：年末急落以降、GEOデータは半年以上ほぼレンジ内で動意薄。
• 中長期（秋以降）：新モデル（iPhone 17 シリーズ）発表前後の夏～初秋にかけては、一時的に旧機需要が僅かに上振れする可能性。ただし支援OSが完全終了している世代のため、上昇幅は限定的。
• 下落トリガー：純正リサイクル素材価格の一段安、為替急変（円高進行）による買取業者の利益率低下。

■売却タイミングの提案

• 推奨時期：2025年7～9月のボーナス商戦～iPhone 17 発表直前期
  • 理由：①買い替え需要の再燃期待（高年式機選好から外れた中古ハイエンド機も「下取り枠」として流入しづらく、過剰な供給圧力がかかりにくい）
    ②為替・パーツ供給の影響で買取業者の仕入れ余力がわずかに回復しやすい時期
• 避けるべき時期：12月～1月（年末年始の供給過多による急落リスク）、iPhone新モデル直後（同シーズンの旧モデル放出増加）
• モデル別ポイント：16GBは波が小さいため「余裕のあるタイミングでOK」。容量大（128/64GB）は上記ハイシーズンに合わせ、まとめて売却することで1台あたり数百円の上振れが見込めます。

【なぜ今か】

• データが示すGEO最高値（128GBで3,780円）には遠く及ばないが、1,620円の底堅い足場を押さえた状態。相場が下値固めした後は大崩れしづらく、7～9月にかけて最大10％程度の上振れ余地があるのが現状分析から得られる示唆です。