iPhone 4s 週次買取動向レポート

■サマリー

• 直近20週（2025年2月17日〜7月7日）の「iPhone 4s」中古買取価格は、16／32／64GBすべてで全期間ほぼ同額を維持。
  ・2/17～5/5：平均120円で完全横ばい（変動幅0円）
  ・5/12～6/30：平均110円に8.3％下落
  ・7/7：110～115円の間で平均111.25円に小反発
• 価格帯の狭さ（MIN=110円、MAX=120円）から見て市場流通量の多い定番モデルであり、容量差も価値に影響しない状態。
• 5月中旬以降の下落が唯一の大きな変化点。ここからわずかな反発が見られるものの、長期では横ばい～緩やかな下落トレンド。

■価格変動要因

1. 5月中旬の“ゴールデンウィーク供給増”
   • 根拠：5/12集計週から一斉に平均価格が120→110円に下落。
   • なぜ：GW直後にユーザーや業者が不要端末を大量放出。特にiPhone 4sは販路が限定されるため、大量流入で需給バランスが崩れた。
2. 新モデル／OSサポート切れの影響薄
   • Appleが6月にWWDCでiOS19発表予定も、iPhone 4sはiOS9までしか対応せず既に“完全にレガシー”。
   • 根拠：OS／機能面でアップデートニュースの影響を受けず、価格トレンドは旧モデル群と同質化。
3. 為替・政策の間接影響
   • 円安トレンド（2025年Q2）は輸入中古Androidや現行iPhoneの中古にも影響したが、iPhone 4sは日本国内流通メインの“在庫処分品”扱い。
   • 経済ニュースの影響度は限定的で、120→110円の動きはほぼ季節要因によるもの。

■今後の予測

• 短期（1～2ヶ月）：110～115円帯の小幅レンジ。
  ・供給過多季節（夏休み直前）を越え、コレクターや修理パーツ需要による在庫調整で小反発中。
• 中長期（半年～1年）：100円前後へ緩やかな下落が想定される。
  ・根拠：「Apple Vintage」プログラム未対応機種ゆえ公式メンテナンス終了、部品供給コスト上昇。
  ・同時に新iPhone SE（第4世代）や廉価版Androidの中古が5,000円前後で手軽に買えることから、極端に古い4sへの需要が一段と減少。
• 外部要因：
  ・政府の電子機器リサイクル促進策強化→廃棄／リファービッシュ推奨で“買取”より“回収”へシフトすれば、更に価格下落圧力。
  ・為替急変動（大幅円高）→輸入中古品が値下がりし、買取価格中央値への連鎖安化を加速。

■売却タイミングの提案

• 最も有利なタイミング：4月下旬～GW直前（4/20～4/30頃）
  ・根拠：直近の5月供給増前に売却すれば、120円の高止まり相場で放出可能。
• もし見送りなら：9～10月の年末商戦前
  ・理由：年末に向けた旧型コレクター需要の盛り上がり（Apple製品のヴィンテージ市場）、年末調整ボーナス到来で部品取り需要が一時的に増加するケースあり。
• 注意点：容量別価格差は現状0円。どのモデルでも同じ価格帯なので、売却ロットをまとめて業者へ出すほうが交渉上有利。
• 長期保有のデメリット：
  ・部品劣化、バッテリー交換コスト増 → 買取減額リスク。今すぐ売り切ることを推奨。